未来を予測するシンクタンクのリサーチャーコラム

グローバル・インテリジェンス・ユニットのリサーチャーのコラム。国内外で重要と思われるトピックをテキストまたは動画でお届けします。

科学者たちの「BREXIT」問題

貿易とはまた異なる、もう1つのBREXIT問題がある。来る2021年を迎えようとしている英国勢の科学者たちにとって最大の問題は「ホライズン・ヨーロッパ(Horizon Europe)」に参加できるかどうかのようだ(参考)。 「ホライズン・ヨーロッパ」とは欧州(EU)…

培養肉100%「ハンバーグ」が「ステーキ」に飛躍する日

シンガポールが世界で初めて「培養肉(lab-grown meat)」の販売を承認した(参考)。いわゆる「クリーン・ミート(clean meat)」に対する世界初の規制当局による承認となる。 ことの始まりは去る2013年8月ロンドンで開催されたある不思議なイヴェントだっ…

日本の「絹(シルク)」は人工血管で「再生」するか

「高級品」である「シルク(絹)」。優雅な光沢やしなやかな肌触りに加えて天然繊維の中でも綿の1.3倍から1.5倍の吸水性があり放湿性も綿に匹敵する。 世界の「シルク(絹)」は3種類に分けることができる。世界最高級は「マルベリーシルク(Mulberry silk)…

0.35秒に隠された不思議

弊研究所のマンスリー・レポート等を執筆している研究員が、それぞれの研究テーマを踏まえ、研究員の視点から皆様に最新の情報をご提供いたします。 今回のテーマは 0.35秒に隠された不思議 です。 (*弊研究所による調査分析など様々な活動の「今とこれか…

遠隔操作マシンガンがもたらすインパクト

去る11月27日(テヘラン時間)、イラン勢で最も著名な核科学者モフセン・ファクリザデ(Mohsen Fakhrizadeh)がテヘラン近郊で殺害された旨報道された(https://www.bbc.com/japanese/55112169)。 (図表:Mohsen Fakhrizadeh) (出典:https://en.wikipedia.…

タイムマシンは「香り」だった ~世界の香料市場に起こりつつある変化

16世紀、欧州。ルネサンスそして宗教改革の嵐が起こり中世から近世へと新しい世界観が生まれた。ニコラウス・コペルニクス(Nicolaus Copernicus)が地動説を発表し、大航海時代における「冒険の時代」から「征服の時代」へと移行した頃でもある。 1815年6月…

デジタル化、ペーパーレス化と巨大産業の製紙業

弊研究所のマンスリー・レポート等を執筆している研究員が、それぞれの研究テーマを踏まえ、研究員の視点から皆様に最新の情報をご提供いたします。 今回のテーマは デジタル化、ペーパーレス化と巨大産業の製紙業 です。

「テレワーク」は本当に成長株か?

新型コロナウイルスの感染拡大、そして今年(2020年)4月初めの「緊急事態宣言」に伴い「テレワーク」を導入した企業も多い。「テレワーク関連株」への注目も高まっている。 ではテレワーク関連企業は本当に成長しているのだろうか。いくつか取り上げてみよ…

「リモート飲み会」で冷凍食品再注目?

日本において新型コロナウイルス感染拡大の「第3波」が到来している。 外食産業振興のためのキャンペーンである「Go To Eatキャンペーン」にも影響が起こっている。 すでに東京都をはじめとする一部都道府県においては「Go To Eatキャンペーン」食事券の新規…

日本国憲法13条って何だっけ?

弊研究所のマンスリー・レポート等を執筆している研究員が、それぞれの研究テーマを踏まえ、研究員の視点から皆様に最新の情報をご提供いたします。 今回のテーマは 日本国憲法13条って何だっけ? です。

「日本デフォルト」~トリガーは中国か~

新型コロナウイルスのパンデミックは中国が推進する「一帯一路」にも影響を与えている。 「一帯一路」とは2013年に習近平国家主席が打ち出した巨大経済圏構想である。中国とヨーロッパをつなぐ陸路の「シルクロード経済ベルト」(一帯)と中国沿岸部から東南…

紙の歴史、新発見!

弊研究所のマンスリー・レポート等を執筆している研究員が、それぞれの研究テーマを踏まえ、研究員の視点から皆様に最新の情報をご提供いたします。 今回のテーマは 紙の歴史、新発見! です。

知られざる「ラグジュアリー・ウォッチ」の世界と技芸

世界的なパンデミックでヴィンテージの高級腕時計が意外な需要の高まりを見せているようだ。「投資」といえば「株」や「不動産」が思い浮かぶ。しかし将来「価値(価格)が上がる」のであれば何であれ投資対象となり得る。高級腕時計の需要は世界中に存在す…

5分で学べる幸福論!

弊研究所のマンスリー・レポート等を執筆している研究員が、それぞれの研究テーマを踏まえ、研究員の視点から皆様に最新の情報をご提供いたします。 今回のテーマは 5分で学べる幸福論! です。

海底の世界マーケットを制するのはどこか

海外のウェブサイトにアクセスしたりメール/データをやりとりしたりする時、私たちはそうした過程が宇宙経由で行われている様にイメージしてしまう。しかし実際には「海底ケーブル」が国境を超えたデータ通信量(data traffic)の約99%を占めている(参考…

「国交正常化」その後

弊研究所のマンスリー・レポート等を執筆している研究員が、それぞれの研究テーマを踏まえ、研究員の視点から皆様に最新の情報をご提供いたします。 今回のテーマは 「国交正常化」その後 です。

サンティアゴの風は今日も熱いか?~チリ勢の過去と未来を考える~

チリ勢と言えばチリ勢産ワインを真っ先に思いつくだろうか。 2007年以降FTA(自由貿易協定)により段階的にワインの関税が撤廃されてきたのに伴い、2007年からの12年間で我が国のチリワイン輸入量は約4.5倍に増加した。手軽に楽しめるワインとしてスーパ…

国際法上一般には禁じられる軍事力の行使。それが許され得る事態とは?

弊研究所のマンスリー・レポート等を執筆している研究員が、それぞれの研究テーマを踏まえ、研究員の視点から皆様に最新の情報をご提供いたします。 今回のテーマは 「国際法上一般には禁じられる軍事力の行使。それが許され得る事態とは?」 です。

「地熱発電」は日本のエネルギー安全保障の救世主となるか

菅義偉政権が温室効果ガスについて意欲的な削減目標を出したことについて疑念が表明されている(参考記事)。 日本では1973年の第一次石油危機の経験などを踏まえ、石油依存からの脱却を図る政策られてきた。 東日本大震災前の2010年度には、電源別発電電力…

中東勢における新たなリーダーとしてのアラブ首長国連邦(UAE)勢

弊研究所のマンスリー・レポート等を執筆している研究員が、それぞれの研究テーマを踏まえ、研究員の視点から皆様に最新の情報をご提供いたします。 今回のテーマは 「中東勢における新たなリーダーとしてのアラブ首長国連邦(UAE)勢」 です。

生物多様性とビジネスとのジレンマ

今年(2020年)秋に起こった米カリフォルニア州の山火事は過去3年間の合計を上回る被害をもたらした(参考 )。 山火事は近隣の住民にとっては恐怖だが他方で焼失した森林は「生物多様性」に最も富んだ生態系を作り出す。その森林の在来種に恩恵をもたらすの…

北極圏における諸国勢の「潮目」はいつになるのか

「北極圏」にいま注目が集まっている。 北極圏では他の地域よりも急速に温暖化が進んでいる。今年(2020年)6月にはロシア勢極東の北極圏に位置するベルホヤンスク(Verkhoyansk)で史上最高気温38度を記録した。ベルホヤンスクは従来「寒極」とも呼ばれ1892…

知られざる「世界最強」の日の丸潜水艦の世界

紀伊半島の東、三重県南部に位置する九鬼町。織田側の水軍としてその名を全国に轟かせた九鬼水軍発祥の地として知られている。大坂冬の陣においてこの九鬼水軍が盲船と呼ばれる船を使用したという記録がある。全体を木や竹で囲み上から空気を取り込んで水面…

飛行中のソフトウェア・アップデートは安全をもたらすか

米国勢が飛行中の航空機のソフトウェア・アップデートに成功した。 多くの航空機では現在も、フロッピー・ディスクを用いたソフトウェア・アップデートが行われている(参考)。フライト・プランを作る際に使う空港、滑走路、飛行経路といった重要な情報もフ…

国際法上一般には禁じられる軍事力の行使。それが許され得る事態とは?

弊研究所のマンスリー・レポート等を執筆している研究員が、それぞれの研究テーマを踏まえ、研究員の視点から皆様に最新の情報をご提供いたします。 今回のテーマは 国際法上で禁じられている軍事力の行使、・許されえる事態はあるのか?・どのような基準で…

酒は「命の水」なのか?

健康の増進が叫ばれる今でこそある種の罪悪感すら抱かれつつ嗜まれる「お酒」。しかし、歴史を振り返ると「酒」は人類にとって「命の水」だった。 「ウイスキー」はラテン語の「命の水(aqua vitae)」のゲール語翻訳「Uisce beatha」が訛ったものだ。ロシア…

生命の安全保障

弊研究所のマンスリー・レポート等を執筆している研究員が、それぞれの研究テーマを踏まえ、研究員の視点から皆様に最新の情報をご提供いたします。 今回のテーマは 「生命の安全保障」です。

「産学官連携」の行方―大学発ベンチャー・キャピタルの今後

近年「産」「学」「官」を取り巻く研究開発のあり方に大きな変化が見られる。産業分野(関連企業)においては開発を重視する研究開発戦略への転換が見られる一方で、学問分野(大学など)においては独創性と実践性を兼ね備える産業界にニーズのある人材の輩…

中東勢における新たなリーダーとしてのアラブ首長国連邦(UAE)勢

弊研究所のマンスリー・レポート等を執筆している研究員が、それぞれの研究テーマを踏まえ、研究員の視点から皆様に動画でわかりやすくお伝えします。 今回のテーマは 中東勢における新たなリーダーとしてのアラブ首長国連邦(UAE)勢 です。

我が国における人型ロボット研究がもたらす未来

「ロボット」と聞くとどのようなイメージが思い浮かぶだろうか。 どれほどリアルかはともかく、人に似せた姿を思い浮かべる人も多いだろう。 図表:An artificial hand holding a lightbulb(出典:Wikipedia) 我が国ではロボット研究の中で多くのヒューマノ…